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〈広告好きの「偏向的」本棚 vol.1〉 みんなに好かれようとしてみんなに嫌われる(勝つ広告のぜんぶ)/ 仲畑貴志著



 


みんなに好かれようとしてみんなに嫌われる(勝つ広告のぜんぶ)仲畑貴志著


 

 

グラフィックデザイナーやwebデザイナーを目指す人が
まずすることは技術的なテクニックを向上しセンスを高め、
バランスや色彩感覚を養うことだと思うのですが、
実は広告に関わる仕事というのは膨大な量の意思と他人を介することで発生してしまう
曖昧模糊とした伝聞を一つの紙面に落としこんで行くという作業がほとんどで、
そこが苦労するところです。

 

この本は「ココロも満タンに コスモ石油」等のCMで知られる
超有名なコピーライターである仲畑貴志さんが
エッセイ風に広告の事について書いてらっしゃるのですが、
単に広告を作る側からの視点だけではなく、
クライアントそして消費者の視点でも広告を語られていて

非常に勉強になります。

 

特に29番目の
「表現力の差は、他者の思いを想い、想い至る力の差」
は考えさせられます。
初めて東京に来たおじいさんに、丸の内から国会議事堂まで行く道のりを
どう教えるか?と、読者に問われます。
タクシーに乗れば良い、という考えもあるが、遠回りされるかもしれず
そうされないように「◯◯を500m程行ったら◯◯を右折。それで◯◯◯を…」
と正確な道筋を教えてもお年寄りには覚えきれないかもしれない…

 

たったひとりのおじいさんに、伝えたい情報を伝えることですら色々な考え方があり、
そして、情報を発信する側の情報量の過不足や、
受け手側の立場や状況で伝わらない事もあるという事を思い知らされます。

 

広告は不特定多数の人々に商品やサービスを伝える事が目的なので
この問は日々の仕事の中で正解のない試行錯誤をし、結果をださなければいけない仕事です。
いいビジュアルを作ってクライアントに満足頂いても反響が無い場合もあります。
そういう時は果てしない、答えのない「旅」を続けている気がするのですが、
しかし、クライアントの想いが人々に伝わって大きな反響があった時は本当に嬉しいものです。

 

そういった広告に向きあうための考え方や物事の捉え方をウイットに富んだ語り口だったり
時にはビシっと広告に携わる人々に問いただしたりと厳しくそして暖かく教えてくれる、
そういう本です。

 

私もまだまだ「旅」の途中なので、広告と向き合うことを楽しみながら
より多くの人に伝わる仕事をしていきたい!と思います。

 


 

 

【デザイナーブログ】は普段、折り込みチラシやパンフレット・DMなどの広告を実際にデザイン制作しているサンクスのデザイナーブログです。毎回筆者が交代しますので様々な内容でお楽しみいただけます。

 


 

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